毎年2〜3度新製品をリリースするApple。ざっくりいうと4月にマシン類、9月にiPhoneが発表になるのが通例ですが、2021年も4月21日に、マシン系のリリースがありました。20数年来のアップルユーザーの私も、驚きのラインナップ!
毎度、全世界的にアップルユーザーが心待ちにするApple event
ビフォーコロナ時代は、シリコンバレーのアップル本社にあるSteve Jobs Theaterで世界中のジャーナリストやインフルエンサーが集合してパーティ的な発表会があったのですが、2020年以降、すっかりオンラインイベントになりましたね。
コロナ前は多分、オンラインはやってなかったんじゃないかな?現地に行ったジャーナリストやインフルエンサーが発表ごとにツイッターを即時更新して、動画も即編集即アップしていたような。それを我々は心待ちにしていた…すっかりそれすら前時代的になりつつあります。

今回のリリースのメインは、M1チップ搭載のiMac

カラバリの登場!!
若い方々にはiPhoneのカラバリを想像させたかもしれませんが、一定年齢以上の方々の脳裏に浮かんだのはこちらでしょう。懐かしいですね。なにしろ画面、ブラウン管でしたから。

それが、この薄さ。信じられませんね。
さて、今回その他のリリースとしては、
iPad Pro

iPhoneのパープルカラーバージョン(なぜこれだけ特別扱い?という感じでしたが)

注目なのが、Air Tag。荷物につけておくと紛失時、iPhoneなどから探せるようになります。

Apple tvのアップデート。

iPhoneもiPadも確かに性能は高いが、あくまでも『消費する』ためのツールである
小学校でタブレットを配布するとかしないとか、常に話題になっています。この時代、早くからデジタル機器に慣らしておくことは大事だ!と教育関係の大人たち(おじさん?おじいさん?)は躍起になっているのかもしれない。
しかし、一方で実際にデジタルを”扱う側”からは警鐘が鳴らされています。
というのも、iPhoneやiPadなどの、スマートフォン・タブレット類は、あくまでも『消費する側』が扱うツールだからです。消費するということはそれらのツールを作り出す側もいるわけです。
消費する側のツールしか使えなかったらいつまでたっても作り出す側にはなれず、仕事にするとか、さらに主語を大きくするなら、日本のデジタル・システム領域の成長は見込めない、ということなのです。
作り出す側、つまりウェブサイトやアプリ、ガジェット類自体のプログラムを構築する側。プログラミングや、デザインも含まれるでしょう。
もちろん消費する側を体験していなければ、いわゆる『ユーザビリティ』、使い勝手や使い手の気持ちを汲んだプログラムやデザインは作れません。しかしそこ止まりでは、永遠に誰かが作ったコンテンツを消費し続けるだけでしかなくなります。
パソコン離れが加速するけど、ものを作り出す側になるためには、PCは必須
今や、スマホ1台で仕事をするという人も少なくありません。
今でも言ってるかは知りませんが、ホリエモンなんかもそう言っている1人ですね。しかし、あれは彼の周りに実際に手を動かすスタッフがいるから指示を出すだけでOKなわけです。
また、SNSを駆使してインフルエンサーなどで広告収入を得ている若い人たちも多いので、やり方次第では”スマホ1台で仕事している”ということが成立する人もいます。ただ、それは正攻法とは言い難い、ほんの一部のタレント的に成功した人のパターンです。確かに、スマホアプリで写真や動画を撮ってレタッチしたり動画を編集したり、かなりのことができるようになりましたが、それも所詮あくまでも『消費』ベースの使い方。
プログラミングやデザインをする上で、ものづくりの上流から関わるには、スマホやタブレットだけではまかないきれません。
M1チップ搭載のカラフルiMacでリモートワークも楽しく

とはいえ今回iMacが登場。画面サイズが24インチなので、グラフィックのデザイン系の人にはちょっと小さいな、という感じですが、M1チップ搭載で、相当パワーアップしたのでは?と想像できます。ウェブ系の方々は早速予約している模様。
今回、カラバリを出してビジネスユースやコンシューマー向けへと、さらにフレンドリーに変わった理由は、コロナ禍による全世界的なリモートワーク化が進んだことも、Appleの商品開発に影響があったのでは?と想像しました。
スマホでOKだった人たちも、自宅で仕事をするようになり、ZOOM会議も当たり前になってきて、使い勝手のいいパソコンが欲しいな、リビングに置いていてもオシャレで、さらにウェブカメラももっと綺麗になるといいな。
そんな働く人々のニーズにこたえます!といった雰囲気の公式のイメージ画像。まあ元々、海外のオフィスってそもそもこんなオープンなイメージではありますが。
ハードルを下げてとっつきやすくしてくれるAppleの功績は大きい!
Appleという会社は、伝説の社長スティーブ・ジョブズが作り出した、唯一無二の世界観と、次々驚かせるテクノロジーで人々を惹きつけてやまないブランドです。ジョブズなき今も、(時折、若干方向が「おや?」と思うこともありつつも)やっぱり世界のテクノロジー&デザインを牽引する存在でありつづけています。
これが、見た目がいかついとか難しいものだったら、こんなにパソコンやスマホ、タブレットって浸透していなかっただろうなと思うからです。デジタル機器でありながら、かわいい、とか、カッコイイという『人々の感情を動かす』という設計が最初にできたのは、ジョブズだけだったからです。
これからも、公私ともにお世話になるであろうApple。
必要だから仕方なく買う、使う、ではなく、いつまでもワクワクを提供しつづけて欲しい!と期待します。