職人の新しい生き方を『庭師伊右衛門』がつくりだす。

庭師伊右衛門

庭師の仕事は幅が広い。デザインから管理のアフターフォローまで任せていただく。

元々は大工だった彼が造園を学び、その後庭師として独立したのは、ある気持ちがずっと心にあったからだ。

「人が考えた図面を見て作るだけでいいのだろうか。」

庭師伊右衛門は、営業から、デザイン、植物の選定、契約、施工、アフターフォローまで庭に関することを全て行うオールラウンダー。「庭はゼロから作るもの。もらった図面通りに施工してではなくて、最初から全て理解していないと十分な管理ができない。大変だからこそやりがいがあるんです。」

以前の職場で学んできたのかと思いきや、そうではなく経験を通してこのやり方を培っていったのだそう。

庭師伊右衛門のモデルガーデン
庭師伊右衛門

暗黙の了解的な、職人気質な仕事の伝え方を変えていった。

植木屋の職人として勤めていた時は、親方と話をする機会は少なく、直接教えてもらった記憶もあまりなかった。昔から『仕事は教えてもらうものではない、見て学べ』そんな暗黙の了解的な職人気質な仕事の伝え方を、平川さんはどんどん変えていっている。

「僕は全部教えてあげます。若い人にも年上の職人さんにも。」自分がこうして欲しかったということを、今は与えられる側になった平川さん。話を聞いていると、少し近寄りがたいと言われてしまうという第一印象とは違い、話し方は優しく丁寧で、なんでも相談しやすそうな印象を受けた。

庭師伊右衛門ロゴ
庭師伊右衛門のモデルガーデン

素敵な庭はお金持ちの人だけのものではない。

家を持ちたいと思ったとき、キッチンやリビングや玄関のように素敵な庭を思い浮かべる人はまだまだ少ないかもしれない。多くの人は『庭を持てるのはお金に余裕がある人だけ』という先入観があるだろう。家に合うように庭をつくる。庭は家の添え物というような考えだ。

しかし平川さんが提案するのは『家のデザインは庭から始めた方がいい』ということ。顧客からはこんな声がある。すでに場所が決められていたある中庭を作った方から出来上がった際に「こんなに素敵な庭なら、キッチンから毎日見える場所にしてもよかった。」と言われ、やはり家のデザインは庭から始めた方がいいと改めて思ったという。

ー 庭から始める家づくり。

それを実践して形にしたのが自宅のモデルガーデン。庭に合わせて自分でデザインし、建ててもらった平屋に家族と住んでいる。自宅の庭を見て気に入っていただいた方からのオーダーも多い。

植物についての勉強も欠かさず、庭をゼロから構想できる平川さんだからこそ、お金持ちのためだけではない、あなたに合った庭づくりを一緒に考えてくれるだろう。

また、現在は店舗、事業所、病院といった比較的大きな庭の提案も得意としている。

庭師伊右衛門のカフェ予定地
庭師伊右衛門のカフェ予定地

数年後は、隣に体験型の庭カフェをつくりたい。

「本当に最近のことなのですが、隣の中古住宅を手に入れたんです。ここをリノベーションして、体験型のカフェにしようと思っています。」

これからDIYを始めるという和室の真ん中でそう語る平川さんは、とても楽しそう。現在人気の苔玉作りのワークショップもここでやりたいし、自分で淹れるコーヒーやキャンプ飯も面白そうだ

「どういった形になるかはこれから考えていきますが、自然が好きな人が集まれる場所にしたいですね。」

ー 若くても想いさえあればやれる。まずはやってみよう。その先に、いいねといってくれる人がきっといるから。

5、6年前に先輩の庭屋さんから教わったことが、今とこれからの仕事への理念につながっているという平川さん。職人としての新しい生き方を、ぜひこれからもつくり続けていって欲しい。そして庭、職人という概念を変えていく庭師がつくるカフェは、どんな風に訪れる人を楽しませてくれるのだろうか。

庭づくり

庭師伊右衛門

島田市湯日3631-1
http://www.iemon.info/