オーダーメイドでつくる金属加工や、バリアフリーの商品開発。
アルケン工業株式会社は、サッシ工事や、学校・ビルの階段、手すり、ひさしといった金属部分の製作・取付を行う会社だ。こういった仕事は、建物によって設計されたオーダーメイドとなる。
秋野さんは、結婚を機にこの会社へ入社した。金属加工という特殊な技術を持っている人しか入れない業種かと思ったが、決してそうではないという。
「フォークリフトなどの資格を入社後に取得しました。キャリアアップのための助成は充実していますから、中型運転免許があれば入社後学んでいけますよ。」
アルミを使った独自の商品開発もしている。車椅子で入れる間口の広いトイレのドアなど、介護施設等にとても喜ばれている商品だ。営業もこなす秋野さんは、バリアフリーのドアを開けながら、にこやかに説明をしてくれた。


周りに助けられた保険の営業。なんとかなる、そう思った。
秋野さんが入社して、変わったことがある。それはアルケン工業に保険事業が加わったことだ。
高校を卒業後、飲食の道へ進んだ。自分の店を出すことも考えたが、落ち着いた仕事がしたいと思った時に見つけたのが、現在代理店をしている損保会社の研修生の募集だった。
営業は全くやったことがなく、保険と言うと「いらないよ。」と一言で追い返される。飛び込み営業はすぐに心が折れたという。それでも”なんとかなる”と思ったのは、前職でサービス業をしていたから。人と話すのは苦手ではない。
電話やDMなど地道な活動を続けていたら、次第に紹介してくれる人が増えてきた。
「周りに助けてもらいました。」
仕事の知り合いから、友人知人から、全く知らない人よりも秋野さんを知っている人が紹介してくれた。結婚を機に畑の違う業種であるアルミ加工会社に移っても、保険業を続けられているのは、きっと秋野さんを頼って入ってくれたお客さんが多いからなのかもしれない。


相互扶助の精神が保険の始まり。
「相互扶助」とは、互いに助け合うこと。昔から人は”お互い様”の精神で皆で力を合わせて協力していくことでいろんな困難を乗り越えてきた。保険のシステムは、相互扶助の考えで成り立っているものだそうだ。
私たちは万一事故や災害にあった時のためにと保険に加入する。そうやって一人一人が払って集まったお金を被害や事故に遭った人が受け取ることができる。つまり、相互扶助、互いに支え合う仕組みになっている。
賠償金額が大きく、自分のお金では払いきれないものを補うのが保険。個人では、病気や事故だけではなく、災害が増えた現代では欠かせないものだろう。火災保険に加入する人も増えてきているのだそうだ。


この会社で、保険業を活かしていく。
「この会社に入っていなければ提案できない保険もありましたね。」
工場などの現場では、事故に対する補償も必要とされる。取付の現場に行くと、起こる可能性のあるリスクがよく分かるのだそうだ。ただでさえ素人には複雑で難解に感じてしまう保険のシステムや補償内容。工業系の企業の保険は、さらに内部や仕事内容をよく知っている人でないと分からないことも多いのだろう。
「もしかしたら、こんなことも起こりうるのではないだろうか。」現場を知っているからこそ考えうる提案は、秋野さんだからできることなのだと思う。
相互扶助の考えの話を聞いて、ふと考えた。金属加工というハードのプロと、保険というソフトのプロが互いに支え合い補い合うアルケン工業。相互扶助の精神をもとに、周りに助けられながら続けてきた保険という資格を活かして、秋野さんはきっとこの会社の未来を創っていくことだろう。
各種金属・サッシ工事・保険代理業
アルケン工業株式会社
〒421-0301 静岡県榛原郡吉田町住吉2863
電話 0548-32-0177
FAX 0548-32-0197
https://alkenkg.jimdofree.com/