エースクリーニング株式会社

個人クリーニング店から始まった、エースクリーニング。

長谷川さんが働くエースクリーニング株式会社は、島田市民病院の裏手の川沿いにある。20年程前、市内の住宅地からこの場所へ移ってきたという。元々は奥様の祖父が昭和15年に金谷地区で個人向けのクリーニング店を創業したのがはじまり。そこから2代目となる代表がコインランドリー運営とリネンサプライ業を始めた。

「クリーニングの工場は、茶工場と同じシステム。ここは元茶工場だったところにクリーニング工場を建てたんですよ。」

一般家庭の13倍はあるという大きな洗濯機や乾燥機が動く工場内。大型洗濯機では1回で100kgもの水洗いができるという。そう言われると、以前取材させてもらった市内の茶工場となんとなく機械の形がにているかもしれない。濡れた茶葉を乾かすのと、濡れたシーツを乾かす方法が似ているなんて、面白いなあと思った。

クリーニング工場
洗濯後のリネン

必要な分を、必要な場所に。リネンサプライという仕事。

ホテルや旅館に宿泊した際に嬉しいのが、パリッとしたシーツと、清潔なタオル。病院等の医療施設、スポーツ施設など私たちが求める快適な空間に、リネンサプライはなくてはならない。リネン類だけでなく、ユニフォームや作業着のクリーニングの依頼もあるという。

リネンサプライ業は、戦後から行われている仕事だ。それまでは旅館では女中、病院では看護師が洗っていたというリネン類。一人につき8枚使うというから、部屋数が増えるにつきとてもまかないきれなくなった。衛生管理も厳しくなった頃、リネンサプライという専門業者でのクリーニングが推奨されるようになったのだという。

「お客様は在庫を持たなくていいんです。うちのリネンをお貸ししますので。」

顧客へレンタルしたタオルやシーツ類を受け取りに行き、洗濯して綺麗なものをまた運ぶ。顧客である各施設は無駄な在庫を持たずに、必要な分だけ用意してもらえていつも適したものを使うことができるという仕組みだ。

汚れたものを洗濯するクリーニングというだけではなく、”必要な分を、必要な場所”にという意味でもリネンサプライという仕事は、サスティナブル(持続可能)な事業の一つだと思う。

リネンサプライ工場
女性が活躍する仕事場

女性が得意なことを活かせられる場所。

お話を聞く中で、他にもサスティナブルだと感じた要素があった。エースクリーニングでは20代~70代までの女性が多く働いている。クリーニングの工場内は、夏は暑くて冬は寒いが、それでも長く続けて働いてくれる人が多く、勤務年数が40年の人もいるという。長く働ける場所になっている理由はなんだろうか?とても知りたくなった。

働きやすい工夫として、パートタイムを起用している。半日、午後だけという短時間で働けるのは家庭を持っている人にとって嬉しいことだろう。

「女性たちが暮らしの中でしている作業を、ここで活かしてもらっています。機械化はしていても、うつす、運ぶ、選別するのはやっぱり人の手なんです。」

大きな機械でシーツを畳むことはできても、小さなものは手作業だ。最後の仕上げもしかり。取材時も工場内でていねいにタオルをたたむパートさん達がいた。女性が得意とすることを、無理のない時間で行うリネンサプライの工場は、地域の清潔と安全を市民が支えている場所なのかもしれない。

エースクリーニング

クリーニングのプロとして、働きたい人が働けるための機会をつくる。

長谷川さんは、クリーニングの技術を自社工場以外のある場所で教えている。それは障害をもつ人たちが働く施設である。

「彼らは集中力が高く、同じことを継続できる能力を持っています。クリーニングの仕事は丁寧に同じ動作を繰り返すことが多い。だから向いているんです。」

メンタルのプロや作業のプロと同じように、クリーニングのプロとして福祉の就労継続支援の場に携わる長谷川さん。支援を通して障害を持つ人が技術を学び仕事をし、対価を得る場所をつくっている。自社工場では女性が時間を上手く使って仕事をし、年齢にかかわらず働きたい人が働いている。そういった、働きたい人が働けるための機会をつくっている事業は、とても魅力的だと感じた。

「今後は、より近隣の施設や企業にリネンサプライをご利用いただけるようにしていきたい。」という長谷川さん。身近な企業や施設同士が支え合っていくサスティナブルな形を目指して、これからも地域の清潔さと安全、そして働きたい人が働く場所を提供し続けていって欲しい、そう思った。

リネンサプライ

エースクリーニング株式会社

〒427-0007  静岡県島田市野田169-84
電話 0547-37-6771
FAX 0547-37-0523
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